ある贈呈式・祝賀パーティにて
昨夜は都内の某ホテルにて行われた、財団法人ローランド芸術文化振興財団による「エレクトロニクス・アーツ浜松賞 贈呈式・祝賀パーティ」に出席させていただきました。この贈呈式は電子楽器の演奏・音楽制作における先駆的貢献と電子音楽分野の確立に多大な功績を残したアーティストに贈られるもので、第一回の受賞者は言うまでもなく、冨田 勲先生であります。
予想以上に国内外のさまざまなメディア関係者や音楽家の方々が多数出席した豪華絢爛で大規模な式・パーティでした。財団理事長、ローランドの創始者であられる梯 郁太郎氏とも、久々にお話させていただいたのですが、いまだに衰えることのないバイタリティにはただただ感服させられます。ちょっとした話題の中にも純粋な探求心がみなぎっていて、ワクワクさせられます。いつまでもお元気で、これからも夢のある楽器を作り続けてほしいですね。
冨田先生とお会いするのは、愛知万博の前夜祭に行われた源氏物語コンサートやその後の音楽雑誌の対談インタビュー以来なので約2年ぶりであります。ここ最近も大規模な音楽制作や映画音楽を手がけており、多忙な日々を送られていますが、とてもお元気な様子。壇上の受賞挨拶の中では「僕の中では自然楽器と電子楽器は同一価値のもの」という日頃より強調されておられるお話でしたが、この式のために特別編集された冨田先生の功績を綴ったビデオが流され、改めて先生の偉大さと超人的なまでに巧みなシンセのアプローチに感動させられました。今後も冨田先生は素晴らしい作品を残していくに違いありません。まだはっきりとはお伝えできませんが「源氏物語コンサート」の再演もご思案中とのこと。僕も先生の厳しい要求にいつでも応じられるスキルを保っておかなければなりません。実現すれば本当に楽しみであります。
パーティの合間には、国内外のアーティストによるさまざまな演奏もあり楽しませていただきましたが、なかでもオルガン奏者の橘ゆりさんによる“トミタ・ワールド”を彷彿する「月の光」は、とても素晴らしい演奏でした。
外は久々の大雨でしたが、とても心地良いホットな贈呈式・パーティでありました。気がつくとあっという間に3時間近く過ぎていたのでした。
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