冨田勲先生<追悼/回想>

tomita2

冨田勲先生の訃報…深い悲しみに包まれた気持ちはまだ収まりそうにありません。
冨田先生と関わってきました多くの音楽関係者、また一般の方々もきっと同じでしょう。

僕自身、冨田先生と直接お仕事をさせて頂くようになったのは1998年からでした。それ以後、自分のHPやブログを見返してみると、冨田先生のお仕事に関わらせて頂いた大きなプロジェクトは細かくレポートとしてまとめられていました。冨田先生とのお仕事は、この上なく光栄なことです。冨田先生にもこれら投稿を読んで頂き、いろんな感想を頂戴しながら貴重なコメントなども付記させて頂き、まとめさせて頂きました。

ここでは、1998年から翌1999年に国内外かけて行われた「源氏物語交響絵巻コンサート」、2005年愛知万博の前夜祭「交響絵巻 源氏物語十二支」コンサート、2013年「イーハトーヴ交響曲(初演)」の模様を改めてご紹介します。
結構、どれも長編なのでお時間あるときにでもご覧ください。当時の冨田先生の音楽に対する思考、想いなども伺いとることができるかと思います。

「源氏物語交響絵巻コンサート」(1998〜1999)
(日本・ロス・ロンドン公演、それぞれのリンクを辿ってみてください)

日本・ロス・ロンドンで行われた「源氏物語コンサート」です。ロンドン公演は松武秀樹氏も密着同行でレポートして頂き、音楽誌などで大きな特集記事となりました。
「源氏物語」関係のCDでは「トミタ・サウンド・クラウド/源氏物語交響絵巻」(パイオニア)、「源氏物語幻想交響絵巻」(コロムビア)の2枚のアルバムに参加させて頂きました。
※当時のデジカメ性能やweb制作環境から画質が悪い点、ご了承ください。オリジナル写真がありましたので少しずつ差し替えていきたいと思います。

●「交響絵巻 源氏物語十二支」/愛知万博前夜祭(2005)
2005年3月24日、愛知万博「愛・地球博」の前夜祭セレモニーとして、冨田勲先生による「交響絵巻 源氏物語十二支」コンサートが開催されました。ローランドの開発チームとともに当時としては画期的なシステムを導入し、オーケストラとの競演となりました。

●「イーハトーヴ交響曲(初演)」(2012)
世界初、オーケストラに初音ミクをソリストとして抜擢し大きな話題となったイーハトーヴ交響曲の初演コンサートです。僕自身は初音ミクをリアルタイムで唄わせるという重責を担わせて頂きました。冨田先生、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社の先鋭チーム、初音ミクのエキスパートスタッフの方々とウチのスタジオで半年近く緻密な制作作業を進めてきました。この様子は随時NHKが密着取材し、ドキュメント化され放映されました。初演コンサートは『イーハトーヴ交響曲』(コロムビア)としてライブアルバムとしてリリースされました。
※最後まで書けていない点、ご了承ください。

上記以外にも、冨田先生との単発でのお仕事やその時々のオフショットなど含めると結構な投稿があり、改めて冨田先生からのご教授の大きさを感じています。そして、どれも、いろんな想い出やエピソードなどがあります。この辺も今後ご紹介できればと思っています。

冒頭の写真は98年12月、「源氏物語コンサート」の海外公演を終えた直後、ウチのスタジオで音楽誌のインタビューを受けたときのスナップです。冨田先生とナイキのトレーナー、バッチリお似合いでした。
最後の冨田先生とのツーショットは、2012年5月、冨田先生が譜面書きをSibeliusで行いたいとのことで、僕の環境をご覧にお見えになったときのものです。この時も、あまりの探究心にただただ驚かされるばかりでした。

tomita

ブログ記事一覧へ